なぜ私は「知財の町医者」を目指すのか2/3
2026/8/2
私が20年以上変わらず大切にしてきたもの
20年以上この仕事を続けてきて、一番大切だと感じているのは、
信頼関係
です。
特許、意匠、商標の仕事は、お客様の大切な技術やデザイン、ブランドをお預かりする仕事です。
知財の業界には本質的に不確実な要素も存在します。
例えば特許出願では、出願前に先行技術調査を行いますが、世界中の特許文献や非特許文献を完全に調べ尽くすことは現実的には困難です。
また、特許審査は人が行うものである以上、審査官によって判断が分かれることもあります。
そのため、どれほど経験を積んだ弁理士であっても、特許取得を100%保証することはできません。
しかし、私はそれが悪いことだとは思っていません。
本当に価値のある発明は、既存技術との境界線上に存在することが少なくないからです。
誰が見ても簡単に特許になる発明よりも、
「これは特許になるだろうか」
と議論になるような発明の中に、競争力のある技術が含まれていることもあります。
特許とは、みんなが気付いていない価値や、将来競争優位の源泉となる技術を先回りして保護するための制度です。
また、意匠や商標についても、どの程度広い権利範囲が認められるかは、出願内容や先行権利との関係によって変わります。
そのような業界だからこそ、
「この先生なら任せられる」
と思っていただけることが何より重要だと考えています。
私は、
約束を守ること
できないことは正直にお伝えすること
品質に責任を持つこと
お客様と誠実に向き合うこと
を大切にしています。
また、知財業務は単なるデスクワークではありません。
発明やブランドの本質を理解するためには、お客様との対話が欠かせません。
なぜその発明を思いついたのか。
なぜそのデザインに価値があるのか。
なぜその商品名、サービス名、ロゴを選んだのか。
将来どのような事業展開を考えているのか。
そうした対話の積み重ねの中から、本当に守るべき価値が見えてくると考えています。
弁理士は技術職や法律職として見られることが多いですが、知財業務にはサービス業としての側面も非常に大きいと考えています。
どれだけ知識や経験があっても、お客様との対話がなければ本当に価値のある権利を作ることはできません。
知識や経験だけではなく、お客様とのコミュニケーションを大切にしながら仕事に取り組んでいます。